感染症に関する情報サイト

感染症とは

感染症とは,ウイルスや細菌などの病原体が体内に侵入して増殖し発熱,下痢,せきなどの症状がでる病気のことをいいます。感染症には,人から人へ感染する伝染性の感染症のほかに,ツツガムシや破傷風などのように人から人へは感染せず,動物や昆虫から,または傷口から感染する非伝染性の感染症も含まれます。感染してもほとんど症状がでずに終わってしまう場合もありますが,症状がでると治りにくく,時には死に至るような感染症もあります。

感染症を大きく分けると次のようになります。
感染経路
「空気感染」感染した人から排出される病原体を含む飛沫(エアロゾル)が,飛沫核(直径約5μm以下)となって空中に浮遊し,それを吸入して感染
「飛沫感染」感染した人から排出される飛沫(直径約5μm以上)を吸入して

感染
「接触感染」感染者の病原巣や病原体と直接に接触して感染。直接接触感染(キスや性交など)間接接触感染(病原体が付着したものを介して)
「経口感染」病原体が経口的に消化管から侵入して感染。水系感染(飲用水などが病原体に汚染され人へ)食物感染(病原体に汚染された食物を摂取して感染)
「経皮感染」病原体が皮膚を通して感染
病原体
「ウイルスによるもの」インフルエンザ,SARSなど
「細菌によるもの」コレラ,赤痢など
「寄生虫、原虫によるもの」マラリア,クリプトスポリジウム症など
「その他(真菌など)によるもの」コクシジオイデス症など

 

よくわかる調剤薬局のことなら

神戸の卓球教室、卓球スクールをお探しの方へ
神戸スポーツ振興会

感染症法の目的と成立までの歴史

近年の生活環境の変化、抗生物質やワクチンの開発など医学の進歩により、感染症は著しく減少しました。赤痢は、1961年に91538人の患者を出しましたが、その後急激に減少し、1976年には727人となりました。それ以降、患者の減少は見られず、年間1000人程度で推移されています。コレラについては、1946年に1245人の患者を出しましたが、それ以降1976年までほとんど患者は出ていませんでした。しかし、1977年に29人の集団発生が起って以来年間数十名の患者が発生しています。
このように感染症の発生が1970年代以降減少しなくなった原因としては、海外旅行者の増加や輸入生鮮魚介類の増加などが考えられます。一方で、1970以降エボラ出血熱、エイズなど少なくとも30種類の新たな感染症(新興感染症)が出現し、1996年には日本でも腸管出血性大腸菌O157による全国的な集団発生が起こりました。 このようにこれまで経験したことのない感染症や近い将来制圧されると考えられていた感染症が再び流行するなど、いわゆる新興・再興感染症に対して従来の伝染病予防法を抜本的に見直す必要性が出てきました。そこで、1998年10月に「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」が制定され、2003年10月に改正・公布され、2003年11月より施行されています。

 

O157

O157とは、赤痢菌に似た強い毒素(ベロ毒素=シガトキシン)をだす「腸管出血性大腸菌」の一種です。 この食中毒を起こす大腸菌は、1982年アメリカ北部で発生した食中毒の時発見されました。強い腹痛と鮮血を伴なう激しい下痢が主な症状で感染源としてハンバーガーのひき肉があがりました。この時この菌は腸管出血性大腸菌と名づけられましたが、のちにこの菌の産生する毒素から、ベロ毒素産生性大腸菌といわれるようになりました。たくさんある大腸菌株の分類に使われる血清型からO―157(O抗原の157番目のものを持つ)と呼ばれ、特に毒性の強い菌です。
この菌は、牛などの家畜や保菌者の腸管や糞便中に存在し、これらに汚染された水(井戸水など)から飲み水・手洗いなどによって感染すると言われています。この菌の感染力はたいへん強く、わずか100個でも感染・発症します。他の食中毒菌(たとえば腸炎ビブリオ・サルモネラなど)が100万個〜1000万個でないと発症しないのと比べてもその強さがわかります。病原菌に匹敵すると言ってもいいくらいです。
ただこの菌は、低温には強いのですが、熱には弱く75℃1分間の加熱で死滅します。ベロ毒素も熱に弱いので加熱消毒は有効です。また一般の消毒薬(アルコール・逆性石鹸・塩素漂白剤など)も十分有効です。